九州大学はキャンパスの狭隘さ・老朽化に加え、箱崎キャンパスは福岡空港に近いうえ滑走路延長線上に位置するために航空機が発する騒音公害にさらされており、移転が計画されてきた。1970年代には筑紫キャンパス(春日市、大野城市)への全面移転が計画されたが、実現しなかった。その後新たに計画が策定され、平成17年度(2005年度)[5]後期から10年間をかけて、箱崎、六本松キャンパスの設備・組織を福岡市西区の元岡地区に移動することが決定した。
首都圏の大学が軒並み都心への回帰を進めているのに対しこれは逆行する動きではとする意見もある。だが国立大学である九州大学は教育機関であると共に研究機関としての役割を重く担っており、施設を充実させ、これにより優れた業績を出していく必要があり、学生の利便性を最優先する私立の大学とは異なる戦略をとるのは致し方ないとする意見もある。これに対し同じく国立の東京大学は一部の理系学部(主に工学系・理学系の大学院)は交通の不便な千葉県柏に一部のキャンパスを移転させて、一部の理系学部・文系学部は本郷や駒場に留まるというそれぞれの学部に適したキャンパスの配置を進めており、九州大学もこれに倣い文系学部は都心部に留まるべきとする意見もある。
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福岡市西区、前原市、志摩町にまたがる里山に新キャンパス(伊都キャンパス)を建設し、そこに九州大学を移転する計画。2005年10月から3回にわけて移転し、最終的な移転完了は2019年を予定している。当初は大学病院の移転も検討されたが、病院が現在より交通の不便な土地に移ることは利用者の利便性を損なうという観点から、馬出地区(病院および医学部・歯学部・薬学部)は移転しない。これはキャンパスの郊外移転に伴って医学部、歯学部の全面移転を実行し不評だった大阪大学の失敗を教訓としている。また、旧九州芸術工科大学である芸術工学部も移転計画が策定されたのが両大学の合併前だったためか移転の対象からは外れており、現在の大橋キャンパスにとどまる。